看護師のアイデンティティを発揮せよ!~高知医療センター“認定看護師・専門看護師実践発表会”~

   

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11月26日(土)高知医療センターにおいて 認定看護師・専門看護師実践発表会が開催されました。今年の6月 東京(蒲田)で開催された第3回CNS(専門看護師)看護学会の際のシンポジュームをきっかけに 今回で3回目になる高知医療センターのこの取り組みにお招きいただくことになりました。

高知医療センターの理念は「いのちに寄り添い こころをつなぐ パートナーシップ」であり 職場・職種を超えて互いを理解し 患者さんを中心としたパートナーシップを通じて 心に届く医療を実現しようというものです。その一環として 「広げよう!未来を創る看護の力」をテーマに 認定や専門看護師の実践発表を通じて 県内の医療者が目的を共有してつながることを目的に開催されました。高知県は専門・認定看護師の多く育っている県だとうかがっております。高知医療センターにも 認定看護師が21名 専門看護師が8名(他2名研修中)在籍されており この素晴らしい人材資源を知ってもらい 院内にとどまらず地域に活用・還元することで 高知県全体のレベルアップを図ろうというものです。

img_7701さて“クリミヤの天使”と言われている 看護師の象徴と言ってもいい“ナイチンゲール”は 患者のベットサイドに寄り添ったことではなく 当時の医療と闘ったことが評価されているのです。当時感染菌が明らかになっていない時代 クリミヤ戦争の戦死者よりも 野戦病院で伝染病が広がりなくなる人が多かった現状を踏まえて ナイチンゲールは「医療(医師)と闘ってくる」と覚悟して 野戦病院の環境改善に奔走し 結果として志望者を激減させてことが“天使”の“いわれ”なのです。地域包括ケア時代の看護師も ナイチンゲールと同様に 今の医療の変革へのチャレンジを期待しています。つまり診断・治療重視の医療が ともするとQOL・QODを妨げている現状を見逃さず 生活を重視した医療の充実強化へシフトさせることが 生活に軸足を置いた看護師のアイデンティティの使命であることを確信し実践して欲しいと思います。そのことを最もわかっている認定や専門看護師が しっかりと旗を振って 看護師のマネジメント力を現場で発揮できるよう 心から期待する次第です。

img_7699病院内に設けられた会場“くろしおホール”には 専門・認定看護師はもちろん 院内外の看護師 そして吉川清志病院長 田鍋雅子看護局長 松本理恵子看護次長(地域医療連携室)古味勉企業長等病院幹部の皆様や多職種の参加があり  “生活を支える医療”の推進に向けた今後の取り組みへの意気込みが しっかりと伝わって参りました。

img_7698高知医療センターは新しい試みがふんだんに盛り込まれ 全国の注目のもとに設置され運営されています。一方療養病床のダントツ多い高知県では それが足かせとなって在宅医療が進まない状況がありますが 当センターがけん引役となって 地域包括ケア時代の医療変革に取り組まれ 全国へ向けてその重要性を発信していただくことを 心から期待する次第です。
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