国保施策に地域包括ケアマインドを!~平成30年度滋賀県国保セミナー~

   

11月14日(水)13時30分から、琵琶湖ホテルにて、平成30年度滋賀県国保セミナー(滋賀県・滋賀県国民健康保険団体連合会・滋賀県市町国民健康保険運営協議会連絡会主催)が開催され、講師としてお招きいただきました。講演は二部構成で、まず遠藤傑氏(厚労省国民健康保険課・課長補佐)から、「国民健康保険における保険者機能の強化」についてのお話がありました。国保対策の全体像や今後の展望が理解できるとても分かりやすいい内容で、私自身も勉強させていただきました。その後私からは、「地域包括ケア時代の保健・医療・介護~元気高齢者が地域を創る~」と題して、滋賀県のアドバイザーとしての役割も意識しながら、約60分間熱弁して参りました。以下にポイントを記載していますが、特に国保施策の成果を上げるには、地域包括ケアの真意を理解し、課題や手段に翻弄されないよう、目的やマインドをしっかり持って対応することの大切さを強調して参りました。会場には100名を遥かに上回る関係者が集合し、終始熱い視線を送っていただき、楽しく有意義な時間が過ごせました。

<講演内容のポイント>

我が国の社会保障制度は既に崩壊していると言っていいほど限界を超えています。医療費や介護費を抑制する施策は、正直ことごとく失敗しています。地域包括ケア時代を掲げた以上、改善策で切り抜けることは困難であり、まさに180度の大転換が必要です。制度の大改革も当然行わなければならないと思いますが、それと並行して、医療費や介護費等社会保障費の目的を見直し、医療も介護もそして行政も、住民の意識醸成を図りながら、大きく方針を変えていかなければならないと思います。社会的弱者ケアや救済に重きをおいてきた、いわゆる後追い的な対応ではなく、社会的弱者を産み出さない、むしろ高齢であっても障害があっても、地域社会で活躍できる人材を育成支援する、まさに‟投資”としての認識が求められます。国民皆保険の大改革がもうそこまで来ていると思います。任意保険の導入もやむをえないでしょう。これらを受け入れながらも、超高齢化のトップランナーである日本として、「高齢者こそが地域を創る」を掲げた、まさに地域づくりを世界に発信していかなければならないと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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