多職種へのアウトリーチ 目的を共有する仲間づくりへ ~滋賀県薬剤師協会の発信~
6月30日(木) どんな出会いがあるかを楽しみに 滋賀県医療福祉アドバイザーとして 梅雨空の中ですが気持ちは快晴 今回は滋賀県薬剤師協会が多職種連携に積極的に取組まれているという情報を聞いて視察にうかがいました。
キーワードは「アウトリーチ」。 県協会として 地域の支部活動を支援するために 人材育成(研修や実地指導)と併せて 県内各関係機関にアウトリーチをかけて 多職種連携の基盤構築に積極的に取組まれています。医師会・歯科医師会はもちろん ケアマネ協会、訪問看護ST協会、栄養士会、看護協会、さらにはリハビリセラピスト(理学療法士等)団体など 薬剤師協会の方からアプローチして 薬剤師の役割や地域での取り組み状況や各支部の窓口の紹介 そして職能毎の連携のあり方を提案するなど 地域資源と「つながること」に精力をつぎ込まれています。また 県内全ての病院の地域連携室を訪れ 地域におけるかかりつけ薬局の推進や調剤薬局等の連携など アピールされています。その原動力には やはり「志」がありました。当初 薬剤師も在宅医療に乗り遅れてはいけないとの課題対応・手段から始まったものの 進めていく上で 患者さんを生活の中で支える つまりQOLやQOD(その人らしい生き方や死に方)を重視した医療が今こそ求められていることを実感され それを実現するために協会の役割があることを確認されたからです。
全ての薬剤師に生活支援の役割を普及させるために作成されたテキストブック「在宅いろは」の出来映えは極めて上々です。薬剤師協会のアウトリーチは 徐々にですが確実に関係機関に 生活を支えるための「かかりつけネットワーク」の重要性を普及しています。
滋賀県大津市の取り組みは 以前お話ししましたが 大津市には既に多職種が集まり実践するプラットホームが有り 薬剤師協会の大津支部活動も参画し 多職種連携が着実に進んでいます。しかし滋賀県内でも このようなプラットホームはまだまだこれからで その構築や活動推進を図っていくことになりますが 薬剤師協会のこのアウトリーチはその大きな原動力になると確信しました。
人口の急激な変化に対応するため 地域包括ケアが叫ばれている割に まだまだ急性期医療主導で 生活を支える医療の重要性ついては 患者も住民もそして医療・介護関係者にも 浸透していないのが現状です。施設内の多職種連携に留まらず 地域全体の生活を支援する多職種連携やそれを推進するプラットホームの構築を急がなければなりません。滋賀県薬剤師協会のこのような活動の広がりを心から期待しています。
視察を終え 昼食に何気なくよったレストランでしたが すごく込んでいて その一番人気メニューが これ一食で30品目OKという写真のプレートランチでした。カレーライスやステーキも良いですが このプレートのように いろんな食材が それぞれ持ち味を出しながら 全体でまとまって我々を満足させてくれる。多職種連携の醍醐味を まさか視察後のランチで味わえるなんて!! 住民が満足できる多職種連携プレート(プラットホーム)の構築に向けて 滋賀県のみなさん 共に力を引き出し合いましょう!!!