将来への妄想が施設をそして地域をけん引する~日野町障害者施設研修会~

   

2月22日(金)18:00~、滋賀県医療福祉推進アドバイザーとして、日野町のわたむき作業所にうかがいました。以前私の講演を聞かれた、当障害者施設の職員から、「疲労困憊の現状から光が見えた」と感想をいただき、「当該施設での勉強会に来てほしい」との要望にお応えすることになりました。社会福祉法人わたむきの里福祉会(総合施設長:酒井了治氏)は、日野町唯一の障害者法人で、「わたむきの里はノーマライゼーションのまちづくりをめざします」をポリシーに、日野町行政と一体となって、「日野町の障害者を決して町外に委ねない」との思いで、これまで取組んでおられます。しかし御多分に漏れず、人材不足や経営の厳しさを抱えて、将来への方向性が見え難いまま、目の前の課題に日々奔走する中で、高齢者の医療介護施設と同様、障害者関連分野も職員の疲弊状況は否めません。将来を妄想し、目的を共有したチームを組むことで、「やらされ仕事」といった疲弊感は軽減し、社会に貢献しているという誇りと、未来・将来への展望が見えてくるはずです。社会的弱者ケア重視から、社会的弱者を産み出さないために、我が国が大変革を果たさなければならない今、現場の意識改革が、地域を徐々にではあっても着実に変えていくと確信しています。会場には約50名の参加があり、あえてパワーポイントを使わず、会場と一体となった「考える会」的な運営で、現場の意見をうかがいながら、ケースメソッド的思考も含めて、約80分有意義な時間を過ごさせていただきました。職員からは「初心に戻って、妄想しながら、障害者の方々と共にやりがいある作業所運営に取組んでいきたい」と熱いコメントをいただきました。一方的な講演形式から、今後はこのような座談会的な場づくりへと、研修会の持ち方を工夫していくことも「有り」と感じました。

 

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