療養病床依存から生活重視のかかりつけネットワーク構築への大転換~高知県のチャレンジ

   

2月8日(木)18:30~ 高知県南国市のサザンシティーホテルにて、平成29年度在宅医療・介護連携推進事業講演会が開催されお招きいただきました。昨年もほぼ同時期にお招きいただきましたが、当地は、土佐長岡郡医師会および香美郡医師会が地元行政と連携して、保健所バックアップを受けながら、在宅医療・介護連携推進事業を活用した、地域包括ケア時代の医療介護体制および地域づくりにチャレンジされています。中澤宏之先生(土佐長岡郡医師会長)・宇賀四郎先生(香美郡医師会長)はじめ在宅医療の熱心に取り組まれている医師がリーダーシッパーとなり、私の旧来の親友であり、地域包括ケアの分野の第一人者である田上豊資先生が率いる高知中央保健所が、地元行政と医師会をしっかりつなげながら、県内はもとより全国的なモデルを構築しようと、連携されて取組んでおられます。この地に呼んでいただくのは大変ありがたいことで、講演とはいいながら私自身、大変勉強させていただいています。

講演テーマは「『地域包括ケア時代』生活に戻すための医療・介護連携 多機関・多職種連携~住民へのアウトリーチ~」とし、特に住民文化醸成へのアプローチの重要性について、お話させていただきました。行政や関係者が目的を共有して協働する中で、住民力や地域力をいかに引き出すかを常に考えて関わることが重要です。会場には100名をはるかに超える多機関多職種の方々が集結されました。熱気がしっかり伝わる環境でしたので、約60分の短い時間ではありましたが、自分なりのパフォーマンスが発揮できました。高知県は療養病床数が極端に多いので有名です。そのことが在宅医療を妨げてきたともいわれています。医療介護者が、この現実にどう向き合って今後地域のために自ら変化していけるか? 一方医療介護に依存した住民に、自助共助の重要性をどう普及啓発をしていくか? かかりつけネットワークの構築など、時間はかかっても着実に進めていく必要があります。この会がそのけん引役になると確信しています。

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