うつ病予防の秘訣とは? ~ストレスチェックの面談を通じて~

   

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昨年12月に法制化された ストレスチェック制度については 私のライフワークと位置づけるべく 大学辞職後の活動の柱として取組んでいます。そのために立ち上げた「四国医療産業研究所」ですから メンタルヘルスを切り口に 産業衛生の推進に努めていきたいと思います。

さて以前から 労働衛生コンサルタント(産業医)として いくつかの事業所において メンタル相談に関わって参りましたが ここ最近は ストレスチェックで高ストレス者として指摘された方々の相談に乗る機会が増え うつ病予備軍の方との接点が急増しました。私の専門は公衆衛生ですので 個々対応の業務であっても どうしてもパターン化(普遍化)したり 環境改善につなげるためといった分析をしたくなります。

うつ病になりやすい人は 誠実な性格の方が多いとよく言われてきましたが それは否定しないものの 誠実さがうつ病を招くといった誤解を生じることを懸念します。私は うつ病の最大の要因は 「過去に拘る」ことだと考えています。過去の失敗あるいは過去の栄光から意識が離れないために 現在はもちろん未来まで その思いを引きずることが最大の要因ではないでしょうか。「また失敗するんではないか どうせ失敗するんだから」また「昔は良かった こんなはずではないのだが」と言ったふうに 未来に向けた現在の行動を 過去を引きずることにより 暗い(ネガティブな)方向に 知らず知らず持って行ってしまうことが問題です。誠実な人が何かで失敗すると 「いい加減な人」と比べて 落ち込んだり考え込んだりして 失敗を今後に活かすのではなく むしろ後悔の念にさいなまれ 未来へのチャレンジに消極的になりがちです。その点「いい加減な人は」 過去の失敗に懲りずに 明るい(ポジティブな)未来を描いて チャレンジし続けるのです。これも確かに問題ですが 少なくともうつ病になる可能性が低いのは間違いないでしょう。

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うつ病の予防は 考えても仕方ない 塗り替えることのできない過去にとらわれることなく 今後いかようにでも描ける未来に向かって 現実をしっかり見て 今できるベストに取組むことです。不眠・食欲低下あるいはイライラ・不安など 既に症状が悪化している人には 服薬による治療も必要ですが うつ病は薬によって治るのか?と言われると Yesとは答えがたいように思います。そのためにも 薬物に依存しない セルフケア・マネジメント力の育成支援が大切だと思います。

この示唆はうつ病予防に留まるものではありません。自分らしく生き社会に貢献する人生を歩むためにも とても重要な考え方だと思います。「念ずれば花開く」のように 未来へ向かっての目標(志)を描きしっかり持つことによって その実現に向けて今を大切にすることができるのです。

過去を引きずらないということと 過去の失敗を活かすことは異なります。温故知新という言葉のように 過去の失敗や成功また諸経験を 現在に活かす効果はいうまでもありません。それは未来の目標実現に活かすことにポイントがあるのであって 未来をネガティブに考えている状況では 過去を振り返ることは 未来を制限することに繋がりかねません。「過去を引きずらない」ためにも 未来の目標設定が重要で その実現のための今があることを いつも認識することが肝要です。「課題解決型ではなく目標設定型へ」が私の持論ですが まさにこれとも繋がりますね。人生ぶれることしばしばです。しかしその原因は これまで(過去)にとらわれ目標を見失っていることから生じているのです。

「過去を引きずらない」・・・いうのは簡単ですが 実践は難しい。だからこそ 誠実が売りの日本人の自殺率が世界一を継続しているんだと思います。私のつたないゴルフも つい過去を引きずって「今度こそあの失敗はくりかえさないぞ!」と思えば思うほど また同じミスをしてしまうんですね。常に前向きなイメージを抱いて コースに立ちたいですね! 目標はパープレーを目指して いやいや 周囲に感動を与える高齢者プレーヤになることを目指して 今を大切にしたいと思うこの頃かな!?

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