地方都市の公立の中核病院のアウトリーチに期待~富山市民病院地域連携講演会~
12月8日(木)富山市に行って参りました。快晴に恵まれて 見渡す連峰の素晴らしいこと これぞ“ザ・富山”の景 圧巻でした。これまで何度かブログにも記載しましたが 富山は私が大学を辞め 新たなスタートを決意した街。ようこそお帰りなさいと 迎えてくれているように感じました。
今回は富山市立富山市民病院(石田陽一院長)の地域医療部(家城恭彦部長)が主催する 地域医療・介護機関との連携体制を構築するために企画された地域交流会での講演です。院内外の医療福祉行政関係者100人余りが集合し 地域包括ケア時代の目指す方向の共有化や それを推進するための連携強化について確認しあいました。普段とは異なり 講演に先立って 事例検討会が行われました。総括として 「まじめが故に“してあげる的な”課題解決に終始した話し合いですね」と ドカンと辛口で指摘したために 講演には問題意識を強くして臨まれことになり 受講者の皆さんから熱心な視線を送っていただきました。“確かにこの方法もありかな”と思えるくらい トランプ効果?! インパクトがあったようですが…大変失礼いたしました。
地方都市の市立病院に共通して 地域の高度医療からかかりつけ医 そして救急医療まで 一手に担うことを余儀なくされてきた経緯がありますが 今後このような幅広い対応を維持するには 経営的にもマンパワー的にも困難だと 私はもちろん病院関係者は誰も考えています。高度医療の一部を担い さらに脳卒中や心筋梗塞といった 地域完結型の救急対応になっていく必要はあります。しかし一方地域密着型の病院として 積極的にアウトリーチをかけて 生活に戻す 生活を支援する病院を 地域とともに作り上げていかなければなりません。かかりつけネットワークとの連携および育成支援を通じて かかりつけ的な医療や救急で対応してきた機能を 地域に技術移転させ その機能が発揮できるようなバックアップも重要な役割です。さらに住民の意識改革にも かかりつけネットワークと共に 積極的にかかわっていくことも重要です。公立病院特に地方都市の市民病院は 変革すべき重大ポイントに立っています。病院はもちろん 地域医療体制を ヘルスプロモーションの理念に基づいて 自ら変えていきましょうと “志”を持って取り組むことを強調して参りました。今回の講演会がその一役になればなと 私にとって決断の地・富山のご馳走を楽しみながら 辛口の日本酒をしみじみと味わいました。
また来ます! 富山!!