保健文化賞受賞記念会~第28回南宇和こころの健康を考える会総会~

      2017/03/27

3月25日(土)恒例の南宇和こころの健康を考える会総会が 愛南町のサンパール会館で開催されました。私もほぼ毎年 当会の顧問として講演にうかがってます。しかし今回は特別で “南宇和障害者の社会参加を進める会(進める会)”が第68回の保健文化賞を受賞し これを祝う会と合わせての記念大会となりました。思い起こせば30年前! 私が当地の御荘保健所に着任して1年余り “ハート イン ハート(全くの造語です)”を合言葉に 市町村行政や御荘病院(精神病院) 精神障害者や家族会 医師会歯科医師会 またライオンズグラブや食品衛生協会他 地域の多くの方々のご支援をいただいて 発足したことを思い出します。その折も同じ会場で 精神障害者家族連合会の創設者である大谷藤郎氏(元厚生官僚・国際医療福祉大学初代学長)の特別講演がありました。発足当時から目的は変わらず 障害者のためにではなく 障害者と共に 障害のあるなしに関わらず住みやすい地域づくりに 一貫して取り組んできました。ノーマライゼーションの真意である 障害者の鋭いアンテナを活かす まさに障害者と共に地域づくりをぶれずに進めてきたことが この会の継続となり今回の受賞につながったと確信しています。私がいたころと比べれば 精神障害の枠を超え 活動も産業おこしなど大きく展開し 今や全国に知られる素晴らしい発展を遂げています。その旗振り頭である当会の会長 長野敏宏氏(元御荘病院長)は 当地域唯一の精神病院を診療所に縮小させ 精神疾患は地域生活の中で加療ケアするものであるという信念を実践され この点についても全国の注目の的です。

今回の記念大会には 村木厚子氏(元厚生事務次官)と野沢和弘氏(毎日新聞論説員)のお二人においでいただきました。村木氏は例の冤罪問題で脚光を浴びましたが 障害者支援の国のリーダーを長年取り組んでこられました。また野沢氏は障害者支援に関してのマスコミのリーダーです。二人のビッグゲストで 第一回目と同様会場は200名余りの参加者でいっぱいでした。

地元愛南町長の清水雅文氏 そして今回の表彰の推薦者である上野修一氏(愛媛大学医学部精神科教授)のご挨拶から始まり 当会の立ち上げにかかわった私の大親友である その当時の御荘病院長 渡部三郎氏と私のリレートークということで 当時の思い出や今後の当会への期待を述べさせていただきました。“やりたいことは上手くいく”を 私のこれまでの人生を振り返って実感するキーワードとして送りました。ゲストお二人のお話は共通して ノーマライゼーションの真意と将来への明るいイメージをもって 障害者が社会的弱者として一方的にケアされる対象としてではなく 地域の担い手として共に地域づくりに取り組む大切さを伝えていただきました。まさに当会活動への高い評価と今後のエールとして心に響きました。

講演後にリレートークの二人とゲストの全4人が壇上に上がり 会場と共にディスカッションを行いました。行政や
マスコミ 医療や介護や地域 そして住民の意識を このピンチと言われる今をチャンスとして捉え “してあげる・してもらう”から 社会的弱者はもちろんのこと 広く住民や地域の潜在能力をいかに引き出していくか “エンパワメント”に切り替えていく大切さなどについて確認しあいました。


その後 同会場で行われた懇親会も自ずと盛り上がります。リレートーク第二部の思い出話やこれからの当会のプロジェクト宣言 さらにマグロの解体ショーも加わり 本当に楽しい時間を過ごすことができました。

わが青春時代! この時の経験がなかったら 今の私はなかったと間違いなく言えますね。

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