地域包括ケア時代の健康文化をけん引する鳥取大学病院の息吹~鳥取大学病院医療福祉センター研修会~
11月14日(火)18時から、鳥取大学病院において、地域包括ケア時代の病院の役割や地域連携の在り方についての研修会が、当病院医療福祉支援センター(兼子幸一センター長)の主催で開催されました。当センターが今回初めて院内外を対象に開催される研修会とあって、300人近く収容できる会場は、医療・介護関係の多職種及び学生でほぼ一杯の状況で、サブ会場にも参加者があったとのこと、スタッフの意気込みがしっかりと伝わりました。
開催前に当病院原田省院長に面談し、お話をうかがったのですが、病院が積極的にアウトリーチをかけて地域とつながる意思表示を前面に出すことで、大学病院が模範となって、地域医療をけん引していくといった、心意気が強く伝わって参りました。講演前に院内を案内していただき、救急部門やヘリポートを見せていただきました。この部門のマネジメンターである森輝美師長さんの明るくかつ勢いのあるお話をうかがって、米子圏域の救急を一手に引き受けている責任とプライドがしっかり響きました。大学病院とは言いながら、市民病院の役割も担っておられる当病院の、地域への影響の大きさも痛感いたしました。これに加えて、当センター関係者の兼子センター長、尾崎まり副センター長、足塚則子副看護部長や木村公恵師長他、MSWや事務職の方々のお話をうかがった後、講演に臨みましたので、かなり気合が入りました。何とか65分で押さえましたが、途中は3時間コースの勢いで、エネルギー全開の講演となりました。
講演後原田院長から、医療連携や地域医療の推進への病院の姿勢を力強く参加者にアピールされたことは印象的でした。また学生さんからも、目の前の課題に振り回されない、目的志向型の医師を目指したいとの意思表示をいただきました。また、武中篤副病院長(泌尿器科教授)からも、強く共感したとのお話をいただき、講演者自身がエンパワメントされました。兼子センター長は精神科、尾崎副センター長はリハビリ科、このセッティングも素晴らしい。また事務職も勢いがあり、あらゆる面で、鳥取大学病院の息吹を感じました。
講演終了後、センターの皆さんと、松葉ガニや地元のお酒をいただきながら歓談でき、大変楽しいまた有意義な時間を過ごさせて頂きました。
翌日私のもとに、うれしいメールが届きました。「櫃本真聿先生 昨日は鳥取大学医学部附属病院での御講演、大変ありがとうございました。厚く御礼申し上げます。先生のお話しは、本当にご自分で考え、温めてきたものがほとばしり出るもので、聴衆の心を深く捉えたことと思います。日々の業務に追われていると、目の前の課題解決だけに専心しがちで、中・長期的な視野を失っている状況が続いています。そうした中で先生の御講演を拝聴させて頂きましたことで、新たな目標を自分達で考え、行動を起こしていくことの大切さを強く認識した次第です。住民文化を変えることは、並大抵の努力では達成できないことと思いますが、地域での講演や研修会等において、地道に気長に住民に発信し続けることで、「社会的弱者にならない、時々医療・介護の高齢者・障害者の育成」にエネルギーを傾けて参りたいと思います。先生のお話しの続編を拝聴したいという声が多数聞かれておりますので、また是非米子で御講演頂ければ幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。 兼子幸一」
講師冥利に尽きますね。鳥取大学病院の息吹を肌で感じられたことに感謝して、ますますのご活躍を祈念し、再会を楽しみにしております。