生活に戻せない医療は無駄だ〜2040年の医療や地域を模索する大和徳洲会病院〜
6月15日(土)14時〜、神奈川県の大和徳洲会病院(川本龍成院長)で、大和地区医療介護連携懇話会が、大和徳洲会病院の主催のもと開催され数十名の参加がありました。仕掛け人は、当病院の山下尚子事務長さんで、同系列の別の病院に勤務されていた2〜3年前ですが、私の研修会に参加され、「先生の講演のお陰で、何も立ち上がらなかった病院が、連携室・医療サポートセンター創設の原点となりました。」とその後言っていただき、当病院へ転勤となったことで、今回の研修会につながりました。山下さんは徳洲会病院の系列では初めてとなる女性の事務長とのことで、川村院長はじめ院内スタッフから職能を超えて信頼され、リーダーシップを発揮されています。山下事務長から、「ヒエラルキー構造の医療機関の世界において、なかなか医師・看護師・MSW・連携室事務員が共通のイメージを抱いて、本来の医療サポートセンターでの役割が明確になっていないように思い、将来に危機感を感じています。事務職員が訴えてもなかなか浸透は難しいです。生活を分断しない医療にチャレンジした愛媛大学病院総合診療サポートセンターの創設及び実際の運営を通じて、地域包括ケア時代の地域に根ざした医療の目指すべき方向性について、基礎的な話をお願いしたい」と、思いのこもったメールがありました。昨年、新築移転したばかりの成長過程の大和徳洲会病院、すでに地域に根付いた活動を展開されていますが、講演前の川本院長との懇談の中でも、2040年の地域をイメージした地域に密着した医療機関として、今こそさらなるイノベーションを遂げたいと、熱い思いが伝わって参りました。
約150分にわたる比較的長丁場の講演時間にも関わらず、みなさん最後まで熱い視線や共感の意思表示をお送りいただき、また講演後にも質問や感想などもたくさんいただきました。私としても、院長や事務長さんの後押しが少しでもできたことを大変うれしく思っています。