「何のために」の問いかけがリーダーシップを後押しする〜豊後竹田市ケースメソッド研修会〜

   

地域包括ケア時代が強調されるにつれ、ケースメソッド的事例検討会の依頼が漸増しています。特に地元自身が作成した事例による、地域に根付いた研修企画が増えていることは喜ばしいことです。滋賀や三重ではアドバイザー業務の一環として、また馴染みのある地域においては、既に人材育成や連携推進のために、この研修手法を普及活用してきていますが、このところ、全国各地からのリクエストが目立って増えています。思い起こせば・・・ではないですが、私が保健所長時代の頃からだから、もう30年ほど経過したでしょうか、ケースメソッド的検討のルーツは、共に公衆衛生を実践してきた友人かつ尊敬する岩永俊博先生(現:地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター常勤顧問)と共に開発した経緯があります。「何のために」の自問自答や仲間への問いかけが、目標達成に向けたブレない協働につながることを、お互いそれぞれの環境で実体験していたからです。その後、各方面の研修会の導入し、自分なりに改変し活用してきましたが、地域包括ケア時代になって、さらなる展開のチャンスが来たと確信しています。

大分県(豊後)竹田市には、今年の3月にも、健康大会の市民講演会にお招きいただき、懇親会にも参加して、大歓迎をいただきました。竹田市役所の吉田まり子氏(高齢者福祉課長補佐)から一年も経たないうちに再度ラブコールをいただいて、ありがたい限りです。全国各地にこのような地域が増えることを励みに、まだまだ全国行脚を続けていきたいと改めて思います。
土曜日にもかかわらず、当初の予想を上回る100名近い参加があり、グループ6人ずつを急遽8人ずつに改めざるを得ない状況となったとのこと。企画者の意気込みが伝わります。地域包括ケアの真意を受け止め、今後の目指すべき地域の将来をイメージし、課題解決から目的達成を意識した日々の取組みの重要性など、そしてそれを推進するために、ケースメソッドを用いた検討方法の活用と実践について、約70分程度、熱弁いたしました。当初から、ミッションを意識した、課題解決に引き込まれない「何のため」のディスカッションが、当たり前にできるレベルの高さを見せていただきました 前回、観光は全くできなったのですが、今回は当地域の在宅医療をけん引されている安永正剛先生(大久保病院循環器内科部長)が、講演前に待ち受けていただき、地元和菓子屋の老舗「但馬屋」の喫茶で、出来立てほやほやの「三笠野」を社長夫婦と歓談しながら味わい、さらに荒城の月で有名な岡城址に登り、煙吐く阿蘇や九重連山の眺望を楽しみながら、栗ご飯(安永先生お手製)をいただくなど、心のこもったご接待をいただきました。研修会終了後には、久住高原荘で開催された「竹田市ケアマネ協議会20周年祈念祝賀会」にもお招きいただき、竹田市のお心遣いというかウェルカムの気持ちに浸りながら、感謝・感謝の旅となりました。
皆さんのチームワークや話し合いの盛り上がりを拝見して、竹田市の将来が本当に楽しみです。またこの地には是非訪れたいと思いました。

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