0次予防は地域包括ケア時代の基盤づくり~平成30年度近江八幡市0次予防推進協議会
3月19日(火)14:00~15:30、近江八幡市に昨年の5月11日に設置された、0次予防センターにおいて「0次予防推進協議会(浅野定弘会長【元医師会長】)」が開催され、委員として参加しました。委員は当地域の3師会や公的病院、包括支援センター、企業や住民の代表、そして行政関係者で構成されています。
全体目標は「人生の最後まで自分らしく生き、地域で活躍できる基盤づくりの拠点として、人材育成に力点を置いた事業を行う」としており、①健康情報発信センター運営事業 ②健康未来食品販売事業 ③健康サポーター自立支援事業(人材育成) ④まちの保健室運営事業 ⑤健康サポーター活躍事業の5本柱で活動してきています。この事業(0次予防シェアリングプラットホーム形成事業)を国に申請し補助金を勝ち取った、ヘルスプロモーションを熟知した近江八幡市の元保健師である津田センター長から、30年度の報告があり、0次予防が未病と捉えられがちで、真の理解を普及させることの難しさや人材育成に苦慮している状況、センターに付設したレストランの活動状況などの報告があり、それを受けて各委員から意見や来年度に向けての提案などがありました。私の方から、0次予防について、委員が再度確認共有できるよう説明をさせていただき、医療や介護への依存から、セルフケア・互助の推進へ移行させ、さらにACP(人生会議)の普及推進など、センターの役割強化などについて、大変期待している旨を伝えました。各委員からも、0次予防の理解を深め共有した上で、積極的な発言があり、あっという間に予定の時間となりました。来年度への活動の広がりが楽しみです。
【新たな0次予防の定義】
0次予防を未病対策に限局すると、疾病対策の偏った健康づくりが先行し、個人の生き方や生活の質を向上することが後回しになりがちである。しかし、超高齢社会においては、病気予防や疾病管理よりも、QOL(生活の質)QOD(質の高い死)の向上へシフトすることが必要であり、そのためには意欲・生き甲斐が必要である。
その生き甲斐として、社会的弱者ケアを元気高齢者が地域の担い手になっていくことや、自分らしく生きて死ねるための自助・共助がエンパワメントされる環境が必要であり、個々人だけでなくコミュニティーの醸成を重視した地域づくりの一環と捉えている。
そこで、本市の0次予防は地域包括ケア時代の基盤づくりと位置付けている。目的は「自分らしい生き方・死に方」が実現できるために、住民力や地域力を引き上げることであり、住民の主体性を重視するのが住民と地域の真の求めと考えている。