愛媛県地域包括ケアを考える会 (第9回愛媛県慢性期医療研究会)

   

 令和6年2月3日(土:13:45~17:10)、松山市医師会館のいきいきホールにて、愛媛県慢性期医療協会(会長:西尾俊治氏 事務局長:木戸保秀氏 顧問:櫃本真聿)主催による、今年で9回目となる「愛媛県地域包括ケアを考える会」が開催されました。

  今年は6月に医療・介護の同時報酬改定があります。今回は、日本慢性期医療協会会長の橋本康子先生をお招きし、慢性期医療分野の将来とそれを実現するための戦略について語っていただくことになりました。概ね報酬改定の概要が決まりましたので、その中での注目点をピックアップして、慢性期医療の在り方をけん引されている「橋本先マインド」を聞かせていただきました。

 「人材不足を憂うまえに、寝たきりを減らせ!」からスタートした特別公演。急性期医療中心型の疾病管理重視の医療から、その人らしい生き方の実現、まさにWell-beingを重視した、生活を支える寄り添う医療への大転換を、慢性期医療がけん引していくんだという強いメッセージが、参加者全員の心に響きました。

  昨年10月、当会事務局長の木戸保秀先生が、全国の慢性期医療学会(第31回)を総会長として運営され、テーマ「超少子高齢化時代と慢性期医療 ~Well Beingを目指した予防という役割~」に沿って、見事成功裏に終えられました。その総括報告と合わせて、元旦の能登半島地震を踏まえ、全国学会で自ら座長を務められた「災害」を話題に、講演がありました。私が座長をさせていただきましたが、日常においていかにイメージ力を醸成し、とりこし苦労ではない、着実な備えをすることの重要性を改めて感じました。また医療が生活資源として、自助・互助をエンパワーすることを意識する大切さを確認できました。

 また「HITO病院のDXの推進を通じた医療介護イノベーション」について、HITO病院のDX推進室CCTOとしてリーダーとして取組まれてきた篠原直樹先生から、DXを活用した医療の明るい将来を具体的にイメージさせていただきました。愛媛県を代表するユニークかつ先駆的な取組みとして全国から注目されていますHITO病院、一見華やかに見えるのですが、実はここに至るまでの地道な試行錯誤があり、スタッフへのマインド共有や、セキュリティ保護との葛藤など、DXを推進する覚悟が伝わる有意義なお話をうかがうことができました。

<スケジュール概要>

14:00~14:45

講演1 第31回日本慢性期医療学会 学会報告 

松山リハビリテーション病院 理事長  木戸保秀先生

座長 櫃本 真聿

14:50~15:30

講演2 医療・介護イノベーション DX化時代に求めるもの

慢性期医療におけるデジタルトランスフォーメーション:ネットワーク型組織とスマートグラスを活用した人材育成  

HITO病院 DX推進室 CCTO篠原直樹氏

座長 北条病院 理事長 高石義浩先生

15:50~16:50

特別公演 「慢性期医療の課題と展望」

日本慢性期医療協会 会長 橋本康子先生

座長 愛媛県慢性期医療協会 会長 西尾 俊治

16:50~17:05 質疑応答

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