地域包括ケアマインドを全国に普及させる~日医地域包括ケア推進委員会スタート~

   

12月5日(水)14:00~、日本医師会館において、日本医師会介護保険委員会から改名した、第1回地域包括ケア推進委員会が開催されました。全国から選出された医師会代表10数名を前に、今回から当委員会の担当となられた江澤常任理事の進行のもと、横倉会長から、「医師会として医療と介護の連携の推進に取組み、特に地域包括ケアのコアは地域づくり・人づくりであり、住民力・地域力を引き出すための検討をお願いしたい」と挨拶されました。当委員会の委員長は前回の副会長であった中尾先生、副会長には池端先生および昨年まで当委員会の担当常任であった鈴木先生が指名されました。そして横倉会長から中尾委員長に、「尊厳の保障と自立支援に資する地域包括ケアシステムの進化・推進へ向けて」という諮問を手渡しされました。そして中尾委員長や副院長からの委員会に臨む決意表明の後、各委員からの挨拶があり、委員会への各々の思いや意気込みなどうかがいました。

今回は第1回目ということもあって、江澤先生から、自立支援、認知症問題、職員の処遇改善、人材確保、尊厳の保障(一人一人を尊重するケア)、かかりつけ医(かかりつけネットワーク)による住民主役の地域づくりなど、キーワードを提示され、先生の作成された地域包括ケア10か条にあるマインドを込めた、今後の委員会の方針についてお話があり、約90ページからなる関連の冊子を、役45分程度で、コンパクトに要点を突いた解説をされました。その後委員間のフリーディスカッションに移行し、各委員から意見や質問等が出されました。私からは、馬岡先生の意見を踏まえて、医療ビジョンを検討している、医師会の別の委員会との調整の必要性や、その人らしい生き方を実現するためのACPの拡大活用、かかりつけネットワークによる生活意欲の向上、医療費・介護費を元気高齢者を育成支援する「投資」としての運用、そして特に、地域包括ケアマインドが重要であり、方法論先行型ではなく、医療介護関係者はもとより、行政・住民・地域全体の意識醸成を図ることの重要性を強調させていただきました。中尾委員長から、人々にマインドを広げ、政策提言にも十分参画していきたい旨、締めくくりの挨拶としていただき、2時間の会議は、熱い思いと重責を各委員が共有して終了いたしました。次回は2月7日(木)15時からです。私としても今期で、4回目7年目の委員会メンバーであり、愛着もありこの委員会が自身の原動力になっていることも自覚しております。医師会選出者ではなくオブザーバーという肩書ではありますが、報告書のたたき台を作成する役割を担っている私としては、できるだけ委員の意見を取入れ、全国に力強く発信できるものになるよう、楽しみながら責任を果たして参りたいと思います。

 

 

 

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