やりたいことをやり続けるための住民意識の大転換〜志摩市民公開講座〜
11月16日(土)10:00~、志摩文化会館において、市民公開講座が開催され、講師としてお招きいただきました。中村先生と同様仕掛け人のお一人である地元医師会長の日比秀夫先生も駆けつけていただきました。志摩市からはいただいたご要望(下記に記載)にお応えすべく、地元行政が言いにくい、「自分のことは自分でやる」、「行政に頼るな」「地域の互助や共助で切り抜けろ」といった内容を、通りすがりの伝道師として言い放って参りました。このような関りは私の役目だと実感しています。公助優先で進めてきたことは、結果的に依存を助長し、かえってセルフケアにブレーキをかけてしまったこれまでがあります。共助であるはずの医療も介護も、まるで公助のように、安易に受けれるような対策も同様の結果を招いてしまいました。犯人はいないのですが、良かれと思って進められてきたサービス体制は、社会保障費の高騰を招き、自助・互助・共助といった住民力や地域力を、パワーレスにしてしまったのです。地域包括ケア時代は、セルフケアの向上と地域力を引き出す(エンパワー)のマネジメント力が求められています。医療や介護そして行政が、これまでの180度の大転換により、目的化していたこれまでのサービス提供を、セルフケアや住民力を引き出すことを目的に、見直し活用することが重要です。住民はすでに、地域がこのままでは立ちいかないことをわかっています。時間はかかっても、自助・共助があっての公助であることを、そして住民自らが地域づくりに参画することが唯一の方法であることを、しっかりと伝えていかなければなりません。後は、行政はもとより医療が介護が寄り添って、信頼関係を築きながら、共に目指すべき地域をイメージして取り組んでいくことです。
今日の参加者は、皆さん意識の高い方揃い‼️ 終始私の話に耳を傾けていただいて、首を振りながら共感のエールを送っていただきました。お陰さまで私にとっても、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました‼️
講演終了後、伊勢志摩国立公園が一望できるご当地観光スポットとして超人気の志摩市横山の展望台に向かい、本日お披露目会が行われた、クアオルト健康ウォーキングの横山天空コースのイベントに参加しました。クアオルトとは、ドイツ語で「療養地・健康保養地」を意味するそうです。地域の自然環境や温泉等を活用する運動指導等により、メンタルも含めた住民の健康づくり(セルフケア)を推進するために、この地の気候や地形を活用したウォーキングコースが生まれました。日比先生は「しまなみに続け」とこの地のサイクリングコースの充実に関わられていますが、ウォーキングにも関心があるとのこと。クアオルト促進に志摩市長と共に取り組んでおられます。私も歩かせていただきましたが、往復4キロ強、高低差120メートル程度で、素晴らしい景色と森林浴の中で、仕事も全く忘れて楽しむ事ができました。
参考:<志摩市担当者からの要望>
人口減少、少子高齢化の進行にともない、志摩市においても介護人材の不足や地域の担い手確保が課題となっている。地域の商店がなくなり、移動販売が参入する、タクシー会社の撤退など、市民の地域生活にも変化が見られている。そんな中で、今後も住み慣れた志摩市で生活していくためには、市民ひとり一人の意識改革も必要になってくる。市民の中には何か問題が起こると『市役所に言えばいい』と行政や制度に課題解決を求める傾向が見られる。災害時においても、最近は自分の命は自分で守ることが求められている。『まずは自助』ということを市民に理解してもらうことが、市民の健康やいきいきとしたその人らしい暮らしにつながると考えるが、うまく伝えられない現状がある。本来の自分らしい暮らしとは何か、介護保険をかけているからサービスを使わないと損なのか、本当にサービスを使って生活することが自分の望んでいた生活なのか、実は健康で自分が行きたい時に行きたいところに行ける、今やっている趣味を続けられる、そこを目指したいのではないか、そのために、今、自分がやるべきことは何か、そういったことを市民が考えるきっかけにしてほしいと考える。