地域包括ケア時代~Well Beingを強調する日本慢性期医療学会からの発信~

      2023/10/24

第31回の日本慢性期医療学会が2023年10月19 ・20日に開催( 至:大阪国際会議場)されました。かねてから共に同じ志を持って活動している松山リハビリテーション病院の木戸保秀理事長が学会長を務められました。愛媛では日本慢性期医療学会の愛媛支部の活動を、木戸先生が事務局長としてマネジメントされており、私は顧問して関わらせていただいています。本来当学会の会員では無いのですが、多少とでも木戸先生のサポートができればと、シンポジウムの座長として参画させていただきました。

企画段階から、木戸先生には慢性期医療であるから、あえて「予防」をキーワードとして前面に出して 行きたいという希望がありましたので、ウェルビーイングを盛り込むことを提案させていただきました。

松本日本医師会長や塩崎元厚生大臣、佐甲医務次官他 多くの重鎮らの参加があり、当学会の重要性がうかがえます。

大会テーマは「少子高齢化時代と慢性期医療〜ヴェルビーイングを目指した予防という役割〜」となりました。「ウェルビーイング」をこれまで 強調してきた私にとっては、木戸会長と「志」が共有できたことに、心から嬉しく思いました。 

この学会は 一般演題に加えて多くの 講演やシンポジウム、 また教育セミナーといったような内容盛りだくさんです。対面での2000名近い参加の学会は久しぶりです。

記念シンポジウムとして 厚労省や 日本医師会 とともに 日本慢性期医療協会会長による 慢性期医療から見た今後の 診療介護報酬 についての ディスカッションが されました。 コロナ禍明けの医療介護の同時改定だけに、厳しい状況のもと課題は山積しており、注目度や期待度は極めて高い状況です。座長の 池端幸彦先生の コーディネートで、 生活を重視した慢性期医療の 今後の重要性を 確認することができました。 

引き続いて 元 厚労大臣の 塩崎恭久先生 また 元 健康局長の 宇都宮啓先生そして 愛媛県HITO病院の理事長 石川賀代先生(座長兼) の3名によって、今まさにDX時代という背景のもと、「医療介護イノベーション~DX化時代に求めるもの」というテーマでディスカッションが行われました。各シンポジストの個性あふれる熱弁が、DXの今後の可能性と発展への期待に拍車をかけました。

引き続いて、「ウェルビーイングを目指した予防」という大会テーマに沿って、3つのシンポジウムが2日間にわたって行われました。それぞれ「感染」「栄養」「災害」と 副題をつけて、木戸会長の肝入りの講師を交えて行われました。 

これらシンポジウムは、DXも含めて、愛媛慢性期医療のメンバーである、 私や西尾先生 、石川先生そして木戸先生自らも座長として運営するスタイルを取りました。

私の担当は「感染」の分野ですが、大嶋玲子氏(介護老人保健施設大誠園:看護マネージャー)、冨家孝規氏(冨家病院理事長)及び、山本尚子氏(前WHO事務局長補佐、現国際医療福祉大学教授)からお話をいただきました。多くの参加者を前に、座長としてもやりがい十分。いつものように多少喋りすぎは否めませんが、ウェルビーイングの本意や当会への世界からの期待度、そして課題解決に振り回されず、目的志向・達成型の取り組みへ、展開していくことの重要性を再確認しました。

当学会への参加により、多くの出会いがあり、多くの学びと,自分のこれまでの取り組みが正しかったことを裏付けるようような目的共有があり、コロナ禍からの脱出を手助けしてくれる大切な機会となりました。

学会長主催懇親会は 木戸先生が愛媛ということにちなんで タレントの友近さんも参加いただきました。

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