ぶれない自分・チームを創るために:ケースメソッドの勧め~今年度最終日総研セミナー in 札幌 & 名古屋
3月23日(土)10:00~16:00札幌市の道特会館、そして24日(日)10:00~16:00名古屋市の日総研ビルにて、今年度最終となります、日総研セミナー「入院・退院・在宅療養の切れ目ない支援の実践」が開催され、講師として参りました。札幌は突然の雪でJRが止まるというハプニングもありましたが、25名程度の参加がありました。名古屋は好天気ではありましたが、参加予約人数が最終13名で、開催が危ぶまれる状況でしたが、無事終えることができて胸をなでおろしています。
今年度は『「何のため」はマネジメントの基盤~ケースメソッド的検討の薦め~』を柱において企画しました。この3年間、当セミナーでは、地域包括ケア時代の真意や今後の目指すべき方向性、中でも多機関・多職種連携のマネジメントについて、お話をさせていただいてきましたが、今回は「ケースメソッド的検討」に重点を置いて、グループディスカッションを取り入れた内容を強化しています。その理由は、これまでの自分自身の経験に基づいて、私が今それなりに活躍できているのは、「何のために」を重視してきたことに、全て起因しているといっても過言ではないからです。各地域にうかがうと、「目から鱗です」「元気が出ました」「悩みから解放され一歩踏み出せそうです」・・・等々高評価をいただきます。地域のことをほとんど理解していない私が、どうしてこのようなお声をいただくのか?! それは、どの地域にうかがっても、悩んでいるのはすべて手段であり、目的を見失っているために行き詰まっているためであることが分かっているからなのです。各地域で課題解決ではなく、目的に返ったお話をすると、具体的な対策については、皆さんが自らの力で次の一歩を見出されます。「何のため」に返ることで、手段にとらわれやらされていることに気づかれ、目指す方向を確認することで、新たな発想を産み出すことができるのです。その後も全国各地を回って、講演やアドバイザーをしていますが、悩んでいる課題は変化しているものの、現場の混乱の要因が、目的を見失っていたりスタッフ間で共有できていなかったり等であることは、時代が変わっても全く変わりはありません。よく私のことを「ぶれませんね」と言っていただきますが、「何のために」に適宜振り返ることができることが、その主因だと自信をもって言えます。これこそが、私のマネジメント力の原点であり、ケースメソッド的検討を人材育成に活用している理由です。この思いの中で、「何のため」を、自分自身にも仲間にも活用できるスキルを身につけるために、ケースメソッド的検討のファシリテーターの養成に、今後とも取組んでいきたいと思います。
今回のセミナーも、受講生の熱い思いや意欲が伝わってくる、さらにレベルの高いディスカッションをしていただきました。講師冥利に尽きる内容となりました。来年度日総研セミナーは、さらにパワーアップして臨みますので、どうか皆さんご期待・ご参加ください!!