地域包括ケアの真意をキャッチして地域づくりを推進するための人材育成~四万十市・黒潮町合同研修会~
10月6日(日)13:30〜17:00、黒潮町役場において、高知県四万十市・黒潮町の共催で、地域の医療関係者及び介護従事者、行政職員等を対象に、ケースメソッド的検討を用いた研修会が開催され、講師としてお招きいただきました。昨年度は当地域の市民大会にお招きいただきましたが、今回は、高齢者の自立につながる適切な支援体制の構築について、関係者の人材育成を狙いに、実践的な研修会を実施したいとのことでした。病院・施設から在宅介護へのスムーズな連携のため各専門職がどのタイミングでどう支援していくのか、高齢者の持てる能力を引き出す支援体制の構築について、関係者の理解を深めてもらいたいといった企画とうかがいました。日曜日にもかかわらず、当初の予想を上回る60名の参加があり、企画者や受講者の意気込みが伝わり、自ずと力が入ります。研修構成は、高齢者の自立支援の意義及びケースメソッド的事例検討に関する講演と、事例を用いたグループワーク(課題の抽出及び支援内容検討、ケアチームでの共有)の2部です。地域包括ケアの真意を受け止め、今後の目指すべき地域の将来をイメージし、課題解決から目的達成を意識した日々の取組みの重要性など、そしてそれを推進するために、ケースメソッドを用いた検討方法の活用と実践について、約100分程度、熱弁いたしました。当初は、「どうしたらいいのか!」といった、課題解決の方法論に引っ張られがちで、行き詰ってしまうグループもありましたが、事例を複数こなすうちに、ミッションを意識した、課題解決に引き込まれない「何のため」のディスカッションが、普通にできるようになっていました。
会議終了後、有志による懇親会に参加させていただきましたが、“うつぼのたたき”や“川エビ”など地元の珍味をいただきながら、「研修に参加したことで、勇気ややる気がわいてきた」など熱い思いを聞かせていただき、講師冥利に尽きる時間を過ごさせていただきました。今後さらに発展させていくために、企画のアイデアは膨らみ、近々の再会を約束して、四万十・黒潮の思いで深い旅を無事終えることができました。