医療政策の地域リーダーを育成するために~2016年度医療政策短期特別研修~

   

政策研究大学院大学と総務省自治大学校の連携により 医療政策の企画・立案能力の向上を目的に 主に自治体の職員を対象に 医療政策短期特別研修(3週間)が行われています。その研修の最終日8月10日(水)に 講義に行って参りました。テーマは「生活を途切れささない医療~元気高齢者を育成支援する地域づくり~」です。疾病管理を主目的としてきた保健医療施策を ヘルスプロモーション理念を前面に出し QOL(その人らしい生き方)併せてその人らしい死に方(QOD)の向上を健康の目的として捉えた 生活を継続する生活に戻すための取り組みへと 大きく舵取りをしていかなければならない それが地域包括ケア時代です。中央主導に委ねることなく 地域自らがそれを推進していくためには 地方自治体の役割は重要であり 地域に根付いた人材の育成や活用が不可欠です。有能な行政マンは 担当分野を通じて関係性を広げていき 仕事を遂行しますが 期待される地域リーダーには 目指す方向性の中に 人々や機関を取り込み 目的の達成に向けてマネジメント力を発揮することが求められます。縦割り行政のデメリットを軽減し 地方自治体の総合力をエンパワメントするために 地域づくりといった観点から 医療政策全体を見渡し 企画・立案やその推進に向けて 強力なリーダーシップを果たせる人材がどうしても必要です。自分が含まれていて恐縮ではありますが この研修プログラムは島崎先生の肝いりで 幅広い講師陣の参画により企画されています。

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にもかかわらず 参加者が自治体以外の参加も含めて28人に留まり 地域格差はあるものの 厳しい環境下で 各自治体が研修に職員を派遣することが難しくなっているとのことです。人材育成にしわよせがきている自治体運営の先が大変気になるところです。講演終了後に受講者との名刺交換の長い列ができるのも この研修の特徴で 現場に帰ってからのアクションを考えながら 人間関係の構築にも積極的な姿勢が感じられます。彼らの地域でのご活躍に心から祈念しております。

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政策研究大学院のお隣は 国立新美術館です。丁度 オルセー美術館等から運ばれてきたルノアールの作品展が開催されており 安らぎの一時もいただきました。ラッキー!!

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