保健師が地域包括ケア時代をけん引する~全国保健師長会新潟市支部研修会~

   

6月29日(土)14:30~、新潟市総合福祉会館において、新潟市の主催以上保健師を主な対象とした研修会にお招きいただきました。新潟市の保健師は160名、うち新潟支部は約100名で構成されているとのことですが、休日にもかかわらず、野島晶子保健衛生部長や佐久間なおみ福祉部長など市の行政幹部職や若手保健師も加わり、80名余りの参加がありました。
研修講師依頼の際に、今回の仕掛人である神田正子氏(全国保健師長会新潟市支部長)から、『日々の業務の中で,保健師の業務はどの部署にいても,また管理部門のベテラン保健師も新人も等しく最終的に,地域住民の健康づくりや介護予防につながっているのだという思いを薄れさせることなく,ベクトルの方向を見失わずに業務を進めていきたいと考えています。医療への過度な依存や,予防の意識が薄い人は「病気になったら医者に直してもらえばいい」といった安易な医療依存等,私たち保健師が向き合う地域住民は「予防」の方向へ意識転換していただくことがなかなか難しい方々が多いと感じています。病院はその人らしく生活できるようになるために病気を治すところであり,死ぬ場所ではない。地域住民がその人らしく生きるための社会資源のひとつであること。また,その人らしく生活するためには「かかりつけ医」ではなく「かかりつけネットワーク」の発展がカギとなると思います。「地域住民の安心した暮らし」を進めるために私たち保健師が大切にしていくべきことについてご教示いただけますと幸いです。』と、丁寧な研修会への思いをいただいておりました。講師としても、やる気満々! 『地域をエンパワメント! ~小走りのヘルスプロモーション 新潟編~』のテーマで、時間オーバーの120分間、保健師にエールを送って参りました。「健康日本21」や「健やか親子21」をきっかけに、ヘルスプロモーションが我が国に普及しましたが、残念ながら「特定健診・メタボ作戦」などで、急激にしぼんでしまいました。保健師はじめ公衆衛生関係者は「予防」という狭い分野に追い込まれ、その後「暗黒の時代」を過ごしてきたと私は思っていますが、昨今地域包括時代となって、ヘルスプロモーションそして公衆衛生の時代が復活したと実感しています。つまり保健師の時代が蘇ったのです。新潟市には、清水智子氏(地域医療推進課長)のような保健師が、今後目指すべき保健師を実践されていることを知っています。新潟市の保健師には全員、ヘルスプロモーション理念を基盤に、住民のセルフケア力を生活(QOL)の視点からエンパワーし、また地域力を引き出すマネジメントに主体的に関わり、まさに地域包括ケア時代の牽引者として、活躍して欲しいと心から期待しています。その後両部長さんや支部長さんはじめ、数名の方々との懇談の場に参加しましたが、皆さんの勢いと飲みっぷりに、私の方がエンパワーされました。ありがとうございました!

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