~地域包括ケア時代の語り部~櫃本真聿の2025年への伝言

   

 クリニックマガジン【編集・発行(株)ドラッグマガジン】に、2019年からコラムに書かせていただいています。先日9月号が届き、早いもので51回目を迎えることになりました。2025年問題として、75歳以上の割合が全人口の2割を占めるまさに超高齢化社会の到来に警鐘を鳴らしてきましたが、いよいよ目前となりました。

 これまでこのコラムは、このブログに書き込んでいたことをピックアップすることも多かったのですが、コロナ禍以降はブログも開店休業状態でしたので、あまり連携が取れていませんでした。今後は再開して連携を深めていこうと思いますが、当面は、クリニックマガジンの内容を、このブログに書き込むのもありかなと考えています。

どうかよろしくお願いいたします。

 ほやほやの9月号(地域包括ケア時代 チェンジ・チャレンジのための“適当さ”)の一部を紹介しますね。

※クリニックマガジン(http://www.climaga.co.jp/)

〇360度変わった!?

コロナ禍の3年余りで、この世の中は“360度変わってしまった”とのコメントを耳にしました。「元に戻っただけやんけ」とツッコミが入りそうですが、よくよく考えると、この言葉の真意が伝わってきます。この間に多くを失ったことで、以前の状況に回復させるための懸命な努力がなされているものの、元には戻れないんだということを実感しているからでしょう。360度の変化は「ループ回転」であり、時間的にも空間的にも全く別の位置にきてしまっているのです。日常を取り戻しつつある今日、コロナ禍以前とは「似て非なる」全く異なる状況にあることを認識し、地域包括ケアシステムの次のステージに臨むチェンジ・チャレンジ精神を醸成しなければなりません・・・・・

〇真面目さの呪縛からの解放

小さい時から真面目であることを求められ、真面目であれば褒められ、“真面目イコール素直”といった教育を、親や学校の先生そして勤務しても上司や先輩から言われ続けた我々日本人。目的が見えずとも、やらされ感満載であっても、やらなければならないことはやることが当前だと思っています。手段が目的化しても、日々コツコツやることをおかしいとは考えません。世間の空気を読み、できるだけ目立った行為をしないよう務めることが真面目の心得ですから。周囲の変化に適宜対応しなければならないチェンジ・チャレンジには、真面目さが全面に出ると、かえってブレーキをかけることになってしまいます。自分らしく生きるということを妨げる、しみついた“真面目が一番”という常識は、見直していかなければなりません・・・・・

〇適当感覚がチェンジへの基盤

真面目な人ほど、今を過去の積み重ねの結果として捉え、日々積み重ねることで未来につながると思っているようです。未来をイメージして今を活用するからこそチェンジ・チャレンジに積極的になれるのです。今は未来のためにあることを強く意識すれば、過去に拘束されない自分らしい生き方が見えてくると思います。地域包括ケア時代を乗り越えていく上で、真面目さがブレーキになっていないか、自分なりの適当さを、意識的に身に着けることが肝要だと思います。

※※ 男アロマの軍馬先生のコラムもありますよ。

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