地域包括時代のリーダーたちが育まれる灼熱の8月の東京〜医療政策短期特別研修〜

   

8月5日(月)2限(10:40~12:10)+20分、東京都六本木(国立新美術館隣接)にある政策研究大学院大学において、島崎教授が主宰される「医療政策短期特別研修」の講師としてお招きいただきました。島崎先生とお近づきになってから毎年恒例となっており、もう数年は継続しています。今年度の受講生27名で、行政関係者や医療介護の関係機関またコンサル関係の企業から、職種やポジションは様々ですが、現リーダーもしくは、将来リーダー的存在になる方ばかりの精鋭たちが、全国から送られてきますので、講師としてもやる気満々、楽しんで、この猛暑の東京へ通っております。今週が研修最後の週ということで、応用編ということで、全国から活動実践者たちが講師として招聘されます。毎年お招きいただいている私としては、実践者として評価していただいている証として、大変光栄に思っております。

テーマは「生活を途切れささない医療・介護 ~元気高齢者を育成支援する地域づくり~」として、以下にシラバスを掲載していますが、例によって、プレゼン資料はペースメーカーに過ぎず、受講者の雰囲気と、自分のその時の心境で、話の内容は大きく変化しました。今回は、「目的志向型のまちづくり」というサブテーマをつけて、目の前の課題解決に振り回されず、「何のために」を意識しながら、目指すべき目的(ミッション)を明確化・共有化して、住民のセルフケアや地域力をエンパワーできるマネジメント力を養うよう、期待を込めて、受講者が首を縦に振る共感のエネルギーをいただきながら、質問時間も含めて110分、ノンストップ、迷惑顧みず走りました。この研修会は、質問も積極的にいただけますし、公演後は名刺交換の行列ができます。地域に行くと、本研修の受講生の活躍に触れる機会が少なくありません。新しい出会いに感謝感謝です。
東京の8月は本当に暑いです‼️ 来年のオリンピック本当に大丈夫かなと心配しながら、駅までの500Mを歩いただけで汗だくだくの状態で、羽田空港に向かいました。

<2019年度 シラバス>
1.講義の目的・概要
1)地域包括ケア時代の真意
・現状分析から課題解決ではなく目的達成へ 地域イメージを描く
・疾病対策 介護予防対策 医療・介護の限界 地域包括ケアシステムの目的共有
・「元気高齢者」の育成・支援  地域資源総動員による 地域づくり
2)我が国の医療崩壊の主因 医療依存、介護依存度を下げるために
・過剰依存からの脱却 公助は自助・共助を促すためのものであること
・住民への情報提供 意識改革 自立支援 地域づくりへの参画
・専門職の「してあげる」→「求められる」への方向転換
3)地域包括ケアは第4世代の公衆衛生革命 公衆衛生マインドの重要性
・ヘルスプロモーション理念の理解
・ソーシャルキャピタルの醸成 既存資源の総動員
・リーソースマネジメント 何かを追加するのではなく 今ある資源で
4)生活を途切れささないための急性期医療 および医療体制のパラダイムシフト
・地域連携とは 「つなぐ連携」→ 「生活に戻す、生活を切らない連携」
・連携の目的を明確化 多職種多部門連携を実現する「プラットホーム」の必要性
・診断・治療重視 → 生活重視  地域生活志向型人材育成
・地域包括ケアシステム・かかりつけネットワーク構築への参画
5)MCCEプロセスの理解と実践
・課題解決型 ⇒ 目的達成型へ
・ミッションの明確化 コンセンサス・コラボレーション
・アウトカム(数値目標等)を評価指標に エンパワメントをゴールに
・ケースメソッド的検討法によるマネジメント力の養成
6)参考:愛媛大学医学部附属病院の改革
・総合診療サポートセンターの設置と活動
・病院を地域資源・生活資源とするための改革

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