活用されてこそアドバイザー~滋賀県医療福祉アドバイザー今年最後の訪問~

   

12月14~15日は、滋賀県医療福祉アドバイザーとしての今年の最後の活動でした。14日18:30~、日野町の多職種連携の勉強会に参加して、ケースメソッド的検討によりディスカッションしました。最近の医療福祉関係者へ関りは、一方的な私からの講演をできるだけ減らし、このような会でのアドバイザーとして、地域包括ケア時代を踏まえた、話し合いの進め方や、判断力の養成といった、現場支援や人材育成に関わることが多くなっています。地域を動かすのはやはり人です。地域の実態を把握し、地域包括ケア時代の真の狙いを理解した、判断力やマネジメント力を備えた人材の存在、そしてその人材活用される環境が不可欠です。その一助となるよう、アドバイザーとして、中村保健師さんの采配のもと、地域に入って、地元スタッフの企画を最重視して、取組んでいるところです。今回日野町では、2事例について検討しました。高齢者の母の介護のため、仕事を辞めて母の年金で暮らしている親子世帯が、地域で孤立している事例。してあげる気持ちがサービスの過剰提供につながり、結果的に当事者の意欲や自助を抑え込んでしまった事例。いずれもよくあるケースで、ケースメソッド的検討により、課題解決⇒目的達成…どうするかではなく、何が一番大切なのかを明確化して、その実現に向けて協働することの大切さを実感していただきました。

15日は、朝から野洲市デーです。午前中は行政職員をはじめ地域の医療福祉関係者その他多職種が集まっての、地域包括ケア研修会でした。初めて参加者もいらっしゃるので、私からのお話を30分程度しましたが、その後はグループディスカッションを行い、地域包括ケアの真意の確認や、その実現に向けたベクトルを意識した戦略、さらに“こうあったらいいな”をイメージするなど・・・、私が普段申し上げていることの実践検討会が行われました。短い時間ですが、妄想することで、参加者がみるみる生き生きされていく姿を見て、地域包括ケア時代において一番大切なのは、この街がどうなればいいか?そのイメージを語り共有することだと確信しました。あとはその実現に向かってぶれずに進むことですね。

 

午後からは、野洲市の住民を対処とした講演会です。講演会に参加するような住民の皆さんは、行政が思っているほど物分かりが悪くありません。むしろ、適切な情報を提供すると、率先してまちづくりに参画していただける方です。自助・共助を引き出すことが、地域包括ケア時代の鍵であることからも、住民のリーダー育成は不可欠ですし、その素材は十分にそろっていると思いますし、あとはアプローチ次第です。講演中に私に向けていただく視線の熱さ、講演後の笑顔と私に送っていただく「ありがとう」の言葉、むしろこちらから「ありがとう」と言いたくなるムードに、住民への期待は膨らみます。

今年の滋賀県のアドバイザーも一段落、私の役割もある程度果たせているかなと思いながら、実は一番勉強したのは私自身だったと実感しています。     I ♥ SHIGA! どうか来年もよろしくお願いいたします。

 

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