人材育成は ケースメソッド的事例検討の繰り返しによって~第3回健康づくり・介護予防を切り口とした地域づくり推進研修会

   

2月2日(木)滋賀県庁にて 本年度最終回(3回)の当地域づくり推進研修会が開催されました。この研修会は 滋賀県立リハビリテーションセンターが企画運営し 私も企画の段階から継続してこれまで関わって参りました。我が国にリハビリテーションが導入されたとき 医療機関において機能訓練と翻訳されたことがいまだに尾を引いて まだまだ真意が伝わっていないのが現状です。QOLの維持向上の観点から その人らしい生き方・死に方を実現するために不可欠な“リハビリテーション・マインド”を 医療介護行政関係者にはもちろんのこと 広く住民・地域に浸透させることが 地域包括ケア時代の目指すものを明らかにし共有する上でも極めて重要です。受講対象者は保健師や事務職等行政関係者やリハ職他医療介護等に関わる多職種で 今回も40名余りが参加しました。この研修ではケースメソッドを取り入れ 目の前の課題解決で悩み行き詰っている状況から 目的・ミッション(何のために)を明確化して共有することで次の一歩が踏み出せるよう ディスカッション・マネジメント力を養うことを重視しています。終了後 参加者の多くから「楽しかった」「これかもやってみたい」との声があり まずまずの成果だと評価しています。

先進地には必ず“人”が存在しており そのマネジメント力によって構築されていることを実感しています。一方人材育成に力を注ぐことの重要性は誰もが分かっているのですが 手法も確立しているとは言い難く 評価しにくいところがあります。この手法を私が使い始めて20年近く経過しますが 未だこれ以上のグループディスカッション・マネジメントはないと思っています。この研修会は 今後の滋賀県における人材育成モデルのチャレンジと言ってもいいかもしれません。“何のために?”を意識した ミッションを共有することを最重視したこの話し合いによって 本来誰もが持っている創造力を できないことへの言い訳づくりに無駄使いするのではなく 未来の可能性を引き出すために活用できたらと期待する次第です。

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