薬剤師が愛媛県の地域包括ケア時代をけん引して欲しい~認知症対応力向上研修会~

   


12月7日(土)14:00~ 愛媛県薬剤師会館において、愛媛県薬剤師会主催の「令和元年度認知症対応力向上研修会」が開催され、特別講演の講師としてお招きいただきました。FM愛媛「櫃本真聿のCARE OF LIFE」のレギュラーゲストである薬剤師(医学博士)の三橋ひろみ先生からのご依頼で、地域包括ケア時代をけん引していただける薬剤師に出会えることを期待して、モチベーションを高くしてうかがいました。テーマは「認知症であろうがなかろうが自分らしい生き方が実現できる地域作り~薬剤師への期待と使命~」で、当初パワポイントを使用する予定でしたが、結局表紙だけをお見せしたまま、約150名の参加者を前に、フル90分間の口演をいたしました。当研修会の目的は、「高齢者が受診した際や受診後等に接する薬局・薬剤師に対し、認知症の本人とその家族を支えるために必要な基本知識や、医療と介護の連携の重要性等を習得するための研修を実施することにより、認知症の疑いのある方に早期に気づき、かかりつけ医等と連携して対応するとともに、その後も認知症の状況に応じた薬学的管理を適切に行い、認知症の方への支援体制構築の担い手となること」とうかがっています。私からは、地域包括ケアシステムの一丁目一番地である認知症対策を通じて、薬剤師への期待を込めて、以下のような内容で、地域包括ケア時代に持つべきマインドを熱く語らせていただきました。
医療・介護、行政主導の、疾病・障害対策、社会的弱者ケア重視からの脱却を図り、認知症があろうがなかろうが、生活者として「暮らし」を重視し、社会的弱者を生み出さないために、医療者が積極的に、地域にアウトリーチをかけていくことが肝要です。薬剤師としての専門性は、武器として極めて有用であり、生活支援という観点からの活用の機会は今後増えていきますが、武器に溺れると、薬剤師側の都合が優先し目的化し、サービスを押し付けることにつながります。だからこそ、認知症対策の狙いが、共生の社会を創ることであり、地域包括ケア時代の大きな推進力になると受け止めることが大切です。自らも含めた地域資源のマネジメントに参画し、関係者はもとより、住民や地域の力をいかに引き出すか(エンパワメント)を狙いに据えて、地域に根付き継続的に取組んでいかれることを期待しています。
講演後、研修Ⅰ「基本知識」縄田幸裕氏(愛媛県薬剤師会専務理事)、研修Ⅱ「対応編」三橋ひろみ氏(愛媛県薬剤師会常務理事)、研修Ⅲ「制度編」成松順子氏(愛媛県保健福祉部生きがい推進局長寿介護課主幹)と、3名の講義が17:30までありました。 

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